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パスとURL

説明

テーマやプラグインで、WordPressシステム関連のディレクトリやURLを使う時があり、それらの多くは関数や定数として定義されている。今回は、それらの関数や定数について整理していく。
具体的な関数や定数について説明する前提条件は次の通りとする。
環境(OS)ドキュメントルートディレクトリドメイン名
Linux/var/www/htmllocalhost
WindowsC:\Apache2\htdocslocalhost
またWordPressは、ドキュメントルートディレクトリにwpディレクトリを作成し、そのディレクトリの中にインストール。サイトのアドレス(URL)は、「http://localhost/wp」ではなく「http://localhost」とする。

ディレクトリ

ディレクトリ関連の定数としては次のものがある。
定数直接対応する関数格納されている値の例(Linux)格納されている値の例(Windows)
ABSPATH-/var/www/html/wp/C:\Apache2\htdocs.it2easy\wp/
WP_CONTENT_DIR-/var/www/html/wp/wp-contentC:\Apache2\htdocs.it2easy\wp/wp-content
WP_LANG_DIR-/var/www/html/wp/wp-content/languagesC:\Apache2\htdocs.it2easy\wp/wp-content/languages
WP_PLUGIN_DIR-/var/www/html/wp/wp-content/pluginsC:\Apache2\htdocs.it2easy\wp/wp-content/plugins
TEMPLATEPATH get_template_directory/var/www/html/wp/wp-content/themes/mythemeC:\Apache2\htdocs.it2easy\wp/wp-content/themes/mytheme
STYLESHEETPATH get_stylesheet_directory/var/www/html/wp/wp-content/themes/mythemeC:\Apache2\htdocs.it2easy\wp/wp-content/themes/mytheme
WPINC-wp-includeswp-includes
LANGDIR-wp-content/languageswp-content/languages

これらの中で比較的よく使うのがABSPATH。Windows環境であっても末尾にスラッシュ(/)が付いているのがポイントだろう。

注意したいのはWordPress 3.0から使用できるようになった子テーマにおけるTEMPLATEPATHとSTYLESHEETPATHの使い分け。子テーマでTEMPLATEPATHの値は親テーマのパス名になり、STYLESHEETPATHの値は子テーマのパス名になる。子テーマを作成する際はこの点は押さえておきたいポイントである。

URL

URL関連の関数や定数としては次のものがある。
URL定数関数格納されている値の例
WordPressのアドレス(URL) get_option('siteurl')
get_bloginfo('wpurl')
site_url( get_site_url)
-http://localhost/wp
サイトのアドレス(URL)get_option('home')
get_bloginfo('url')
home_url( get_home_url)
-http://localhost
wp_contentディレクトリのURL WP_CONTENT_URL-http://localhost/wp/wp-content
プラグインディレクトリのURL WP_PLUGIN_URL-http://localhost/wp/wp-content/plugins
現在のテーマ(子テーマの場合は親テーマ)のURL- get_template_directory_urihttp://localhost/wp/wp-content/themes/mytheme
現在のテーマのURL- get_stylesheet_directory_urihttp://localhost/wp/wp-content/themes/mytheme

WordPressのアドレス(URL)とサイトのアドレス(URL)を取得する方法は、それぞれいくつかの方法が用意されている。取得したURLにコンテンツのパスを付与する場合は、site_url関数やhome_url関数を使う方が便利だろう。

TEMPLATEPATHとSTYLESHEETPATHと同様に子テーマにおけるget_template_directory_uri関数とget_stylesheet_directory_uri関数の使い分けは押さえておきたいポイントである。子テーマでは、get_template_directory_uri関数で取得できるのは親テーマのURLであり、自身のURLはget_stylesheet_directory_uri関数を使わなければならない。

その他

このように様々な定数・関数があるわけだが、最後にもう1つ wp_upload_dir関数について触れておく。これは、アイキャッチ画像や投稿の添付ファイルの保存先のパス名やURLを取得する関数である。取得できる情報は連想配列になっており、対応するキー名を指定して使用する。
$upload_info = wp_upload_dir();
echo $upload_info['path']; // アップロード先パス名
echo $upload_info['url']; // アップロード先URL

こんな感じで、パスやURLに関係する定数や関数はけっこうたくさんある。中には勘違いしやすいのもあるので、きちんと覚えておきたい。


最終更新 : 2011年10月06日 21:23


お勧め

the_search_query(2018年5月27日 更新)

void the_search_query( )
検索フォームで入力された検索キーフレーズを表示する。

wp_parse_slug_list(2019年2月23日 更新)

array wp_parse_slug_list( mixed $list )
スラッグのリストをパースする。

get_current_user_id(2013年9月18日 更新)

int get_current_user_id()
現在のログイン済みユーザーのIDを取得抽出する。

wp_cache_set(2023年8月9日 更新)

bool wp_cache_set( mixed $id, mixed $data [, string $flag = '' [, int $expire = 0 ] ] )
任意のデータをキャッシュに保存する。

translate_user_role(2019年5月13日 更新)

string translate_user_role( string $name [ , string $domain = 'default' ] )
ロール(権限グループ)名の翻訳テキストを取得する。