自動生成される抜粋からテーブルブロックの内容を除外する

説明

標準テーマである「Twenty Twenty-Two」や「Twenty Twenty-One」では、トップページやアーカイブページにおいて投稿情報を表示する際、その抜粋を使っている。とある投稿にテーブルブロックを入れた際、トップページに表示された抜粋には各セルの内容が列挙され、ちょっとモヤモヤした。

抜粋が決まるまで

投稿の抜粋を取得する関数として get_the_excerpt関数がある。この関数では投稿がパスワードで保護されていないかを調べ、保護されていない場合は'get_the_excerpt'フィルターを使って抜粋内容を取得(確定)している。この'get_the_excerpt'フィルターには標準で wp_trim_excerpt関数が指定されており、「抜粋(post_excerpt)」が未入力の場合は「本文(post_content)」からHTMLタグなどを除外した冒頭部分がその投稿の抜粋となる。

ブロックエディターで編集された投稿であっても上記の流れは同じである。ただしクラシックエディターで編集された場合は「本文」全体が抜粋対象となるのに対し、ブロックエディターで編集された場合は excerpt_remove_blocks関数によって抜粋対象のブロックが絞り込まれている。現時点(5.9.0)で抜粋対象となっているブロックは次の通り。

ブロック名タイトル分類
null*クラシックインナーブロック
'core/freeform'クラシック
'core/heading'見出し
'core/html'カスタムHTML
'core/list'リスト
'core/media-text'メディアとテキスト
'core/paragraph'段落
'core/preformatted'整形済みテキスト
'core/pullquote'プルクオート
'core/quote'引用
'core/table'テーブル
'core/verse'
'core/columns'カラムラッパーブロック
'core/column'カラム
'core/group'グループ

ラッパーブロックに分類されるブロックについては、その中に含まれる上記のブロックが抜粋対象となる。

2つのフィルターで制御

テーマやプラグインでこの分類に属するブロックを使う場合は問題ないと思うが、独自に作成したブロックを抜粋対象にする場合はexcerpt_remove_blocks関数には2つのフィルターを使って抜粋対象のブロックを制御することになる。

1つ目のフィルターは5.8.0で追加された'excerpt_allowed_wrapper_blocks'フィルターで、これはラッパーブロックのみ制御できる。例えば任意のラッパーブロックを抜粋対象に追加する場合は次のように記述する。

function mytheme_excerpt_allowed_wrapper_blocks( $allowed_wrapper_blocks ) {
	$allowed_wrapper_blocks[] = 'ブロック名';
	return $allowed_wrapper_blocks;
}

add_filter( 'excerpt_allowed_wrapper_blocks', 'mytheme_excerpt_allowed_wrapper_blocks', 10, 1 );

2つ目のフィルターは最終的な抜粋対象のブロックを決定する'excerpt_allowed_blocks'である。このフィルターを使ってお題である抜粋からテーブルブロックを除外する。ソースコードは次の通り。

function mytheme_excerpt_allowed_blocks( $allowed_blocks ) {
	$key = array_search( 'core/table', $allowed_blocks );
	if ( false !== $key ) {
		unset( $allowed_blocks[$key] );
	}
	return $allowed_blocks;
}

add_filter( 'excerpt_allowed_blocks', 'mytheme_excerpt_allowed_blocks', 10, 1 );

上記ではテーブルブロックを除外しているが、任意のブロックを抜粋対象に加える場合もこのフィルターを使用できる。


抜粋は投稿編集ページ内の「抜粋パネル」で入力でき、今回紹介した内容はその抜粋が未入力(空)の場合の対応になる。抜粋が入力されている場合は、上記のフィルターによる影響はないので、この点は安心してほしい。


最終更新 : 2022年04月06日 10:08


お勧め

wp_authenticate(2022年1月31日 更新)

WP_User | WP_Error wp_authenticate( string $username, string $password )
ユーザー認証を行う。

wp_send_json_success(2020年12月10日 更新)

void wp_send_json_success( [ mixed $response = null [ , int $status_code = null [ , int $options = 0 ] ] ] )
AJAXリクエストの成功レスポンスとしてJSON情報を返す。

wp_oembed_get(2014年11月16日 更新)

mixed wp_oembed_get( string $url [ , mixed $args = '' ] )
oEmbedに対応したページの埋め込み用コンテンツを取得する。

setup_postdata(2014年11月16日 更新)

bool setup_postdata( stdClass $post )
投稿記事に関連するグローバル変数を設定する。

the_permalink(2018年5月27日 更新)

void the_permalink( [ mixed $post = 0 ] )
現在の投稿データのパーマリンクを表示する。