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feedリンクの制御が簡単になる

説明

WordPress 6.1ではこれまでのバージョンアップ時と同じくらいフィルターが追加されている。今回はその中でも7つのフィルターが追加された feed_links_extra関数に注目した。

feedリンクが出力される仕組み

まずはfeedリンクについて簡単に説明する。feedリンクは、ページのhead要素内に出力されるlink要素のことである。

<link rel="alternate" type="application/rss+xml" title="開発環境 » フィード" href="http://localhost/feed/" />
<link rel="alternate" type="application/rss+xml" title="開発環境 » コメントフィード" href="http://localhost/comments/feed/" />
<link rel="alternate" type="application/rss+xml" title="開発環境 » Hello world! のコメントのフィード" href="http://localhost/hello-world/feed/" />

1つ目と2つ目のlink要素はサイト共通で、 feed_links関数によって出力される。3つ目のlink要素はリクエストされたページに応じて変わるもので、こちらは feed_links_extra関数によって出力される。どちらの関数もwp_headアクションのコールバック関数として登録済みであり、標準ではテーマやプラグインから呼び出す必要はない。

add_action( 'wp_head', 'feed_links', 2 );
add_action( 'wp_head', 'feed_links_extra', 3 );

サイト共通のlink要素の出力は、前提としてテーマが'automatic-feed-links'をサポートしている必要がある。その上で次の2つのフィルターを使って個別に制御できる(WordPress 4.4.0以降)。

feedリンクフィルター
投稿feedリンクapply_filters( 'feed_links_show_posts_feed', true )
コメントfeedリンクapply_filters( 'feed_links_show_comments_feed', true )

例えば、投稿feedリンクを出力したくないなら、次の内容をテーマのfunctions.phpに追加すればよい。

add_filter( 'feed_links_show_posts_feed', '__return_false' );

ページに応じたfeedリンクを制御

バージョン6.1でfeed_links_extra関数に追加されるフィルターは、リクエストされたページに応じて用意されている。

リクエスト条件フィルター
is_singular()$show_post_comments_feed = apply_filters( 'feed_links_extra_show_post_comments_feed', $show_comments_feed );
is_post_type_archive()$show_post_type_archive_feed = apply_filters( 'feed_links_extra_show_post_type_archive_feed', true );
is_category()$show_category_feed = apply_filters( 'feed_links_extra_show_category_feed', true );
is_tag()$show_tag_feed = apply_filters( 'feed_links_extra_show_tag_feed', true );
is_tax()$show_tax_feed = apply_filters( 'feed_links_extra_show_tax_feed', true );
is_author()$show_author_feed = apply_filters( 'feed_links_extra_show_author_feed', true );
is_search()$show_search_feed = apply_filters( 'feed_links_extra_show_search_feed', true );

これらは、リクエスト条件を上から順に判定され、マッチした時点で分岐するようになっている。例えば任意のページの場合(is_singular()がtrue)ならそのページのコメントfeedリンクのデータが生成され、それ以降の判定は行われない。

feed_links関数のフィルターと同様に、各フィルターの返り値にfalseを返すことでリクエストに応じたfeedリンクは出力されなくなる。例えばカテゴリーアーカイブページのfeedリンクを出力したくない場合は、次の内容をテーマのfunctions.phpに追加すればよい。

add_filter( 'feed_links_extra_show_category_feed', '__return_false' );

投稿タグアーカイブページや検索結果ページなどのfeedリンクを出力したくない場合もそれぞれに対応したフィルターのコールバックを追記することになる。バージョン6.1ではリクエストページに応じたfeedリンクの出力が柔軟かつ容易に制御できる。


最終更新 : 2022年11月07日 10:16


お勧め

add_shortcode(2018年5月27日 更新)

void add_shortcode( string $tag, mixed $func )
ショートコード(独自タグ)を追加する。ショートコードは、投稿記事内でテキスト内容がない[tag]や、テキストを内包する[tag]テキスト[/tag]の書式で使用できる独自タグのこと。標準の状態では、 the_content関数によって表示する直前のフィルター処理内でパラメータ$funcで指定した関数・メソッドが実行される。

get_user_setting(2022年1月31日 更新)

mixed get_user_setting( string $name [ , string $default = false ] )
ユーザーインターフェイス設定を取得する。

have_posts(2018年5月27日 更新)

bool have_posts( )
次の投稿データが存在するかを調べる。

in_category(2018年5月27日 更新)

bool in_category( mixed $category [ , mixed $post = null ] )
投稿情報が指定したカテゴリーに属しているか調べる。

add_feed(2024年6月24日 更新)

string add_feed( string $feedname, callable $callback )
フィードを追加する。